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パワプロ能力査定研究所 -プロ野球選手のGraphical Abstract-

2025年の日本人MLB選手【投手編】

 

MLBレギュラーシーズン終了に伴いデータベースのアップデートを行いますので、29・30日は新規選手のアップはお休みさせていただきます。

アップデート作業中にチェックしたデータを記載しますので、本日はこちらでご容赦ください。

2025年の日本人MLB選手【投手編】

Table.1 2025年の日本人MLB選手の成績

Player Team Age W L SV G GS IP ERA fWAR
山本 由伸 LAD 26 12 8 0 30 30 173.2 2.49 5.0
菊池 雄星 LAA 34 7 11 0 33 33 178.1 3.99 2.5
大谷 翔平 LAD 30 1 1 0 14 14 47 2.87 1.9
千賀 滉大 NYM 32 7 6 0 22 22 113.1 3.02 1.4
今永 昇太 CHC 31 9 8 0 25 25 144.2 3.73 0.9
ダルビッシュ 有 SDP 38 5 5 0 15 15 72 5.38 0.4
菅野 智之 BAL 35 10 10 0 30 30 157 4.64 0.1
佐々木 朗希 LAD 23 1 1 0 10 8 36.1 4.46 -0.1
松井 裕樹 SDP 29 3 1 1 61 0 63.1 3.98 -0.3
小笠原 慎之介 WSN 27 1 1 0 23 2 38.2 6.98 -0.5

 

規定投球回到達は菊池投手と山本投手、1/3試合以上登板は松井投手のみでした。

二桁勝利を挙げ"オールドルーキー"として話題になった菅野投手のWARは0.1と、セイバー的には厳しい評価となったようです。

また今シーズンMLB挑戦した佐々木投手、小笠原投手はともにWARがマイナスを記録する厳しい舟出となりました。

それでは先発投手としてMLBで活躍するためには、一体NPBでどのような活躍が必要なのでしょうか。

MLB公式サイトから画像引用

MLBで先発するために必要なNPBでの実績

Table.2 2016~2025年にMLB初年度に先発登板した投手の成績

Player Team Season Age 前々年NPB_WAR 前年NPB_WAR fWAR GS
前田 健太 LAD 2016 28 4.6 5.7 2.9 32
大谷 翔平 LAA 2018 23 4.7 0.3 1.1 10
菊池 雄星 SEA 2019 28 4.7 4.0 0.2 32
有原 航平 TEX 2021 28 3.0 1.8 -0.6 10
藤浪 晋太郎 2Tms 2023 29 0.0 0.8 0.2 7
千賀 滉大 NYM 2023 30 2.6 3.2 3.4 29
山本 由伸 LAD 2024 25 6.0 5.4 2.9 18
今永 昇太 CHC 2024 30 2.6 3.2 3.1 29
佐々木 朗希 LAD 2025 23 4.3 3.5 -0.1 8
菅野 智之 BAL 2025 35 0.8 2.9 0.1 30
小笠原 慎之介 WSN 2025 27 1.5 0.6 -0.5 2

 

Table.2に、過去10年間でMLB挑戦初年度に先発登板を果たした選手をまとめました。

28試合以上先発し、ローテーションに入れた投手は前田投手・菊池投手・千賀投手・今永投手、そして今季の菅野投手の5名でした。

この5名の中で、移籍前年のNPBでのWARが3.0未満なのは菅野投手のみでした。菅野投手も前年はWAR2.9なのでわずかな差のように感じられますが、他の投手に比べて高齢がったこともありMLBでのfWARに結果が反映されているようです。

また菊池投手は、NPBで2年連続WAR4.0超の成績を残しながら、移籍初年度のfWARは0.2と物足りない結果でした。

これに対して千賀投手と今永投手は、移籍前年のNPBでのWARが3.2ですが、MLBでの移籍初年度でほぼ同程度の結果を出しています。

こちらの2投手はNPBでの移籍前々年から前年にかけて成績を伸ばしており、年齢も含めしっかり準備できてからMLBに挑戦したのかもしれません。大学生のドラフトでも、3年生時の活躍よりも最終学年の活躍が重要視されることと同じようなものと考えています。

来季MLB挑戦の可能性がある二人の投手

Table.3 来季MLB挑戦の可能性がある二人の投手の成績

名前 Team 2024 2025
髙橋 光成 L 1.2 0.8
今井 達也 L 3.1 4.0

 

ポスティングシステムにより来季のMLB挑戦が報道されているライオンズの2投手の2シーズンの成績をTable.3に示しています。(2025年は9/28終了時点)

髙橋投手は2024年の0勝から現時点で8勝と不調を脱出したように見受けられますが、単純に上記の例に当てはめて考えると、小笠原投手と同等で谷間の先発要員になる可能性があります。

一方、今井投手は成績が右肩上がりで、体調をコントロールすることができればローテーション入りし、千賀投手や今永投手より一段階上の成績を残せるような実績をNPBで築けたようです。

まとめ

今回の考察はあえて総合指標であるWARのみに着目し、これまでの投手の実績を振り返り、来季以降にMLBに挑戦する投手の結果を予想できるか考えてみました。

本検討から、

 前年のNPBでのWARが3.0以上であること

 NPBでのWARが前々年から前年にかけて右肩上がりであること

以上が重要な因子ではないかと考えられました。

本検討のリミテーションとしては、年齢が挙げられます。足や肩といった基本的な身体能力は20代後半から30歳ごろに全盛期を迎えます。これまでは前田投手や菊池投手のようにNPBで十分に実績を残してからMLBに挑戦することが主流でした。しかし最近では大谷投手や佐々木投手・山本投手のように20代中盤で全盛期を迎える前にMLB挑戦する例が増えてきました。成長期をMLBで過ごすことで、大谷投手のように突出したキャリアを残す選手が増えるか、注視していきたいです。