ロビー・レイ:Robbie Ray (2021)
2021年シーズンの開幕当初、近年の不調からロビー・レイに対する周囲の期待は決して高くなかった。春季キャンプ終盤の負傷で出遅れたレイは、最初の2先発で10イニング9四球と制球に苦しみ不安を抱かせた。しかし失点自体は2点に抑えており、ここから彼は劇的な変貌を遂げる。
突如コントロールを取り戻したレイは、続く6先発でわずか1四球、49奪三振という驚異的なピッチングを披露。メジャー屈指の「四球を出さない投手」へと覚醒した。5月は被本塁打の多さに苦しんだものの、走者のいないソロホームランがほとんどであり、被安打率の低さを維持した。5月末時点では先発ローテーションとしての真価を疑問視されていたが、6月に4勝1敗、防御率2.86、53奪三振と大活躍し、ブルージェイズのエースの座を不動のものとした。
7月に入ると勢いはさらに加速する。11日のレイズ戦で6回までノーヒットに抑える快投を見せると、球宴明けの試合でもレンジャーズを無失点に封じた。これにより防御率は2.93まで下がり、奪三振数はリーグ2位を記録した。
8月にはさらに凄みを増し、20日のタイガース戦で球団2年ぶりとなる8イニングを投げきり、無四球11奪三振を達成。25日には7回14奪三振の圧巻の投球を見せた。この月は防御率1.59と圧倒的だったが、打線の極端な援護不足により勝敗がつかない試合が続いた。しかし、30日のオリオールズ戦で月間初勝利を挙げると同時に、通算1000イニングに到達。この時点で1241奪三振はダルビッシュ有を抜き、1000イニング以上の歴代最高奪三振率11.2を記録してメジャー史に名を刻んだ。この活躍で、8月のア・リーグ月間最優秀投手に選出された。9月5日には球団史上初となる4試合連続10奪三振以上を記録した。
最終的にシーズンを13勝7敗、防御率2.84で終え、投球回、防御率、奪三振の3部門でリーグトップに輝いた。この歴史的な大活躍が評価され、シーズン終了後、レイは2021年のア・リーグのサイ・ヤング賞を受賞した。
査定解説

Table1. Dashboard
| Season | Age | W | L | SV | G | IP | K% | BB% | LOB% | GB% | HR/FB | ERA | FIP | xFIP | Stuff+ | Location+ | Pitching+ | fWAR |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2021 | 29 | 13 | 7 | 0 | 32 | 193 1/3 | 32.1% | 6.7% | 90.1% | 37.2% | 15.9% | 2.84 | 3.69 | 3.36 | 105 | 101 | 106 | 3.9 |
高い奪三振率とランナーを出してからの粘り強いピッチングが持ち味のサウスポー。ほぼストレートとスライダーのみで圧倒し、サイヤング賞を受賞した。球種が少ないため被本塁打は多いが、大半がソロホームランであったため、防御率は2点台を維持した。

Table2. Pitch Type
| Pitch Type | L % | Pitch % | R % | km/h | SO | BA | Whiff% | |||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| Four Seamer | 59% | 59% | 59% | 152.6 | 116 | .222 | 24.0 | |||
| Slider | 36% | 31% | 30% | 142.6 | 122 | .173 | 45.5 | |||
| Knuckle Curve | 4% | 6% | 7% | 132.8 | 7 | .346 | 52.5 | |||
| Changeup | - | 4% | 4% | 142.0 | 2 | .235 | 27.8 | |||
ストレートは球威抜群かと思いきや、Whiff%は平均的でありStuff+も107。ゾーンの真ん中より上に投げ込むことで三振を奪った。
最多の122三振を奪ったスライダーは、平均球速がストレートより10km/h遅い高速スライダー。Whiff%は45.5%と多くの空振を奪い、決め球として機能した。
またMovement Profileではスライダーのアームサイドよりが全体から分かれているようにみえる。(Figure.1)スライダーの球速は136~147km/hと幅があり、高速スライダーを主体としながら、縦のスライダーを投げ分けていたのかもしれない。
第三の球種としてナックルカーブを全体の6%ほど投げるが、カーブにしては球速が速く回転・変化量ともにほぼスライダー。前述の縦のスライダーより横変化があるため、Dスライダーで再現した。
査定詳細
投手基礎能力
球速:158km/h
スタミナ:87
先発平均投球回:6.0
完投:0
計算値:87.0
コントロール:76
BB%:6.7%
計算値:73.9
特能補正:+2.5
適正:先発◎
先発:32試合(193回1/3)
救援:0試合、最終救援登板:2020年(1試合)
特殊能力
対ピンチ:B
得点圏被打率:.161
対左打者:C
対左打者被打率:.187
打たれ強さ:A
LOB%:90.1%
ケガしにくさ:D
規定投球回到達
ノビ:C
変化球の表から
クイック:F
被盗塁企図数:29
盗塁阻止率:13.8%
Steal Base Attempt:2.2%
回復:B
先発登板率:19.8%
キレ◯
スライダーのWhiff%:45.5%
奪三振
奪三振率:11.04
リリース◯
Pitcher Arm Angle:43~48°
クロスファイヤー
対右打者の内角はRun Valueが4.5~7.7と外角に比べて良好
球速安定
ストレートの平均球速:152.6km/h
立ち上がり◯
先発時の1,2回の失点率:1.83
一発
被本塁打率:1.54
抜け球
ストレートの被本塁打:22
調子安定
月間WHIP標準偏差:13.3%
野手能力
弾道:2
ミート:22
パワー:25
走力:35
肩力:83
球速に連動
守備力:49
DRS:-2
捕球:49
エラー:1(捕球:1、送球:0)
守備率:.950
起用法
速球中心
速球系の投球割合:59.5%
ボツにした特殊能力
四球
与四球率:2.42
パワナンバー
